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この家をひらいた家主

家主|谷本真里|塙HOUSE

塙HOUSE 家主 / 書家

​谷本 真里

とある美術館に勤務しながら、書家「安藤楊風」として活動。その傍ら、明治時代から続く自らのルーツであるこの家を守り継いでいます。

この家は母の先祖によって建てられた家で、幼い頃から私の大好きな場所でした。

2017年7月に空き家となってから、古民家再生を志す椿邦司氏や、地方創生に知見の深い上坂理氏との知遇を得ました。お二方をはじめとする協力者の尽力に支えられ、私はこの「塙HOUSE」をオープンさせるに至りました。

オープニング|書道|塙HOUSE

家主 谷本真里について

現在は塙HOUSEを運営しながら、書家としても活動されていると伺いました。

はい。「安藤 楊風」(@ando_yofu)という号で活動しています。自宅の庭の一角にある書道部屋と塙HOUSEで書家としての仕事や、書を教えるなどもしています。

書道はいつから始められたのですか?

小学2年生頃でした。当時から書道教室の静寂の中で「一本の線を引く心地よさ」を感じていました。一度は書から離れた時期もありましたが、恩師からの手紙を機に、地元で教員となったのを境に再開し、教諭として書写(国語)や書道(芸術)を担当しました。今はとある美術館に勤務しています。

谷本さんも元々この地域のご出身でしょうか?

私自身は千葉県の酒々井町(日本で一番古い町!)で育ちましたが、母の生家が香取市加藤洲で現在の塙HOUSEでした。昔から年末年始や長期休みではこの家に遊びにきて、田んぼや川辺で泥んこなどお構いなしに遊んでいた記憶があります。

土間|塙HOUSE

​残そうと思われたのは幼い頃の思い出が大きかったのでしょうか?

幼い頃の思い出や、ひいおばあちゃんが「ここは加藤洲の一等地なんだ!」と誇りにしていた記憶も大きく影響していたと思います。

また、米問屋として地域の一つの拠点だったであろうこと、利根川の拡幅工事があった時には、「曳家(ひきや)」という解体せずに今の場所に移築したこの家を守り継いできたことなどを思うと、「簡単に無くしてはいけない」と考えるようになりました。とはいえ簡単なことではなく…。しばらく足踏みしていましたが、そうしているうちに「どうにかしたい」気持ちはどんどん膨らんでいきました。

そういった経緯で、塙HOUSEとして再スタートする時には、作り込んだ美しさに変えてしまうのではなく、ありのままの良さを残すように再生しました。ここに流れてきたこれまでの時間の延長線に立っているような感覚に浸ってほしい…。 なお、最初の大改修の様子は「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」で特集され、古民家再生を手掛けた長島且佳さんの凄腕もまた、語り継がれています。

塙HOUSEへの想いと再生

塙HOUSEを運営することになったきっかけはなんだったのでしょうか?

元々塙HOUSEは私の母の生家で、私にとっても思い出のある家でした。

曽祖父の代から営んできたこの家も、2017年に親族が相次いで他界し、空き家となってしまい、取り壊しの話も出ていた中で、母と私が受け継ぐことを決意しました。

書道|米蔵|塙HOUSE

谷本さんにとって特に記憶に残るイベントはありますか?

年始の「餅つきと書き初め」です。地域の方々と賑やかに餅を搗き、書き初めで新春を共にお祝いする――。そのとき、米蔵は最高の展示空間へと姿を変えました。子どもも大人も一緒になってわいわいと過ごせる場所。令和の「寄合所」となれたら本望です!

塙HOUSEでの活動

塙HOUSEは古民家泊だけではなく、地域のイベントなどでも活用されていると伺いました。

ねらってのことではなかったのですが、結果として、宿泊以外にも広く開放しております。広い米蔵を活用した展示や発表会のイベント、「佐原のあしたPROJECT」により始まった「田んぼのがっこう」など、地域や世代が交差するような場として活用いただいております。

塙HOUSE

塙HOUSEをどんな場所にしていきたいですか?

当たり前のようでいて、ふとした瞬間に見過ごしてしまうこの土地の魅力を、じっと見つめ続けていく場でありたい。 ここは、広がる田んぼの美しさや、吹き抜ける風の心地よさを肌で感じられる場所。いただいたご縁を大切に育み、次へと繋げていく——。そんな場でありたいと願っています。

最後にひとこと

ありのままの田舎を存分に堪能できる宿です 。川辺や田んぼ道を漫ろ歩き、水運の歴史に想いを馳せる。そんな、心ほどける豊かなひとときを味わいに、ぜひゆるりとお過ごしください 。

塙HOUSEが目指すもの

塙HOUSEでは宿泊者にどのように過ごしていただきたいですか?

まずは時計を外して、時の流れに身を任せてみてください 。塙HOUSEらしい、自然を体感するのに欠かせないのが、川辺や田んぼ道のお散歩です。水郷として発展した十二橋の水路を巡るのも外せません。

田舎ならではのゆったりとした空間で、心ゆくまで羽を伸ばしていただきたいです。

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